こんにちは。
はならぁと部です。
 
はならぁと2015において、宇陀松山エリアをご担当されるキュレーターの
うちのおひとり、森麻奈美さんのインタビュー記事をお届けします!
宇陀松山エリアの印象や、演劇に対する思いなど、たくさんのお話を
お聞かせいただきました。

森麻奈美さんのプロフィールはこちら
宇陀松山エリアの町家掃除の記事も合わせてどうぞ!!
では、インタビュー記事をどうぞ!
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
――森さんは、これまで関東で演劇を主軸として活動されてきた方ですが、
今回奈良県で行われている「はならぁと」にキュレーターとしてご応募くださいました。
どのようなきっかけがありましたか?


森:過去に関東で行われていたアートプロジェクトに参加してまして。
そのとき、わたしは演劇作品を出展していたのですが。
そこでの経験が、いろいろなことを考えるきっかけになりました。
元々、美術館のような閉ざされたところでなくて、ふらっと来た人にも、
気軽にアートに触れてもらう機会があったらいいなとか、
敷居が高くない状態で出会えることは素晴らしいことだなとか、考えていたんですが。
…でも、それは場所とかシステムがあるだけではだめなんだなと思ったんです。
それだけでは不十分でうまく機能しないなと。
そうやって考えているときに、はならぁとのHPを見つけて、
      いろいろと見ていたんですね。
そこでは、地域と密着して行っているということが書かれていて。
町並みの有効活用、建物、歴史を大切にするというのもすごくいいなと思ったんです。
それから数か月して、キュレーターを公募しているのを知って、応募しました。
はじめてふみこむ領域なので、(自分自身の活動領域が演劇ということもあって)
応募条件を満たしているかの不安もなかったわけではなかったのですが、思い切って。



――では、今回キュレーターにご応募くださったのは、森さんにとっては新たな挑戦
      だったんですね。
担当エリアは奈良県東部の宇陀松山エリアですが、もともと宇陀松山については
      ご存知でしたか?

 
森:実は宇陀松山に初めて来たのは、4/19に行われたキックオフ会のときで。
キックオフ会の後に、宇陀松山に泊まらせていただいて、それが初めての訪問でした。
それまで宇陀松山エリアのことは知らなかったんですが…。
キックオフ会で地域団体の田川さんのプレゼンをお聞きして、なんとなくいいな、
おもしろいなと感じたんです。
――具体的には、どのようなところにおもしろさを感じられましたか?

森:今年、宇陀松山城が「破城」400周年とのことで。
「普通『築城』で盛り上がることはあっても『破城』で盛り上がるのはここぐらいだろう」
    と田川さんが話されていて。
すごくいいなと、おもしろいことおっしゃってるなと。
 
――たしかに「破城」というのは、普段なかなか聞きなれない言葉ですよね。

森:そうですよね。
取り壊す…滅びる…というか、そういった出来事があったということが、
何か心にひっかかって。
そうやって400年の時間が止まっている宇陀松山城と、その一方でまちは
動き続けていて、宇陀松山エリアは商人のまちとして発展してきた。
400年の時代を経ていろいろなものが変わってきたという、
その対比がすごくおもしろい場所なんだという田川さんのお話を聞いて。
あぁ、そうやって「時間」が動いている、止まっているというのが
おもしろいなって思ったんです。


宇陀松山城からの素晴らしい眺め


――実際に宇陀松山エリアに訪れられて、印象はいかがだったでしょうか。

森:まちの400年の変化の「時間」というのが、実際に訪れてみてもおもしろくて。
実際に宇陀松山城にものぼってみたのですが、お城から見下ろすと、宇陀松山の町並みが
ほんとにすぐそばにあるんですね。
記紀万葉のころからの歴史が積み重ねられていて、町家の歴史もあって。
商人の町として発展してきたこともあって、まちの中にレトロな看板とかも
かかっているし。
      また「薬」を通して歴史を重ねているという面もあるとお聞きして。
そういったいろんな層の歴史が重なっているのだなぁと感じました。


――そうやって重層的な奥行きがあることが、宇陀松山エリアをはじめとする
「はならぁと」開催エリアのもつ魅力のひとつではないかと思います。


森:そうですよね。
どの時代を切り取っても、それぞれユニークな出来事があったという…。
そういう「時間」の積み重なり。
そして、お城の止まっている「時間」と。
そのおもしろさを、演劇の作品に反映させることができることができないかなと。


――宇陀松山エリアのもつ「時間」のおもしろさから、演劇作品への発想を
得られたんですね。


森:演劇というのも「時間」と関係性の深いものだと思うんですよね。
例えば美術作品だと、ひとつの瞬間を切り取ったものだと思うんです。
あと、見る時間も自由じゃないですか。
一瞬だけ見て終わることもできるし、じーっと長時間見続けることもできる。
でも、演劇だと、例えば2時間の作品であれば、見に来る時間は自由だとしても
一度見に来たらその時間を俳優たちと一緒に過ごしていることになるんですね。
それだけじゃなくて、作品というのも、内容は様々ではありますが、作品のなかに
流れる「時間」が存在していて…。
その「時間」というものを見つめるものなんだと思うんです。
なので「時間」そのものを題材として扱える可能性があると私は思っていて。


キュレーター会場「マルカツ」。幾度と掃除・改修が行われ、先日の地元イベントで「蚤の市」を開催。
地元の方にも好評となりました。



――なるほど。
  宇陀松山エリアのもつさまざまな「時間」の層というものには、
  なかなか気付いていませんでした。
  実際に暮らしている地元の方たちでも、逆に気付かない部分なのかもしれませんね。

森:住んでいるとなかなか気付けないというのは、自然なことだと思うんです。
わたしの場合、東京で生まれ育っているので東京タワーにはのぼったことが
ないですし(笑)。
なかなか、まちの特徴に目が向かないものだと思います。
宇陀松山エリアには、移住してきた人も結構多いそうなんですね。
そういった方々は、宇陀松山エリアのおもしろさに惹かれている。
惹かれているからこそ、移り住んできたのだと。
でも、本当にずーっと住んでいる人は、なかなかそのおもしろさに
気づけなかったりする。
そういった感覚を大事にした作品をつくりたいなと。
ずっとその町に住んでいる人にとっては当たり前になってるものを、
”よそ者”の視点で見せて、楽しんでもらいたいです。

――宇陀町山エリアの町並みを楽しみながら、演劇作品に馴染みが無い人にも
見ていただきたいですね。
お話を聞かせていただいて、ありがとうございました。

 
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 
以上、森さんにお話しをお伺いしました!

「破城」400周年の宇陀松山城と宇陀松山エリアの「時間」の流れから
様々なものを感じ取られた森さんのお話、とても興味深く聞かせていただきました。
今度宇陀松山エリアに行く際には、また新たな視点からまちを見つめることが
できるような気がします。
重層的な歴史をもつ宇陀松山エリアの生活文化と森さんの演劇作品がどのように
重なり合っていくのか。とても楽しみです。(S)


- - - -
[キュレーター会場 マルカツでの上演スケジュール]
武田力 作品「わたしたちになれなかった、わたしへ」上演
開催日時:10/24(土)18:00-19:00、25(日)14:00-15:00、31(土)18:00-19:00、11/1(日)14:00-15:00、3(火)14:00-15:00
鑑賞料:1,000円 事前予約制 ※当日券あり

アムリタ作品上演(タイトル未定)
開催日時:10/24(土)14:00-15:00、25(日)18:00-19:00、30(金)18:00-19:00、31(土)14:00-15:00、11/1(日)
18:00-19:00、2(月)14:00-15:00
鑑賞料:1,500円 茶菓子付き 事前予約制 ※当日券あり

予約・問い合せ先 udamatsuyama.o@gmail.com


アムリタ 《糸、巡礼、失うこと》2014
(北品川フリースペース楽間/東京)


 
武田力 《わたしたちになれなかった、わたしへ》2014
(両国門天ホール/東京)

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